夫の浮気相手から慰謝料をとれるのか?

2014年05月9日

<14>夫の浮気相手から慰謝料をとれるのか?

 

[相談]
夫の浮気が原因で夫婦仲が悪くなってしまいました。子どもの将来を考え、離婚を検討しています。

夫の浮気相手から慰謝料を請求できるのでしょうか?

 

[回答]

民法によると、夫婦は同居し、お互いに協力、扶助する義務を負うものとされています。

この定めには、お互いの貞操義務も含まれていて、これに反する行為を「不貞行為」と呼んでいます。

通常、肉体関係を伴わない関係は不貞行為とはみなされません。不貞行為が原因で夫婦関係が破たん

すれば、離婚の事由となりますので、浮気した夫の責任を追及できます。

相手に配偶者がいることを知りながら(故意)、または知ることができたにもかかわらず(過失)、

肉体関係を持った場合、不法行為が成立します。つまり、夫の浮気相手は、妻に対して不法行為を行ったことになり、損害賠償責任を負うことになるのです。

この損害賠償責任は、後に離婚をするかどうかに関係なく生じます。

 

あなたが、夫の浮気相手に対して別れるよう頼んでも聞き入れなかったり、逆に相手から夫と別れるように要求されたりして、精神的苦痛を受けた場合も、あなたは相手の女性に対して慰謝料を請求することができます。

ただ、夫が浮気相手に配偶者はいないと嘘をつき信じ込ませた場合や、夫が浮気相手に対して妻子のいることを隠していた場合など、不貞行為の様態によっては、浮気相手に責任が生じない場合もあります。

そのような場合、あなたが浮気相手の女性から確実に慰謝料をとることができるとは限りません。

 

また、妻だけでなく子どもがいながら、夫が浮気をし、その結果離婚に至る場合、妻が、妻自身の慰謝料

請求だけでなく、離婚により子どもから父親が奪われたことについて、子の代理人として子の慰謝料請求権を行使することは可能でしょうか。

結論からいうと、浮気相手に対する妻の慰謝料請求は認められますが、原則として子どもからの請求は認められません。妻については、浮気相手の介入によって夫婦関係が壊れ、離婚という直接の影響を受けたことになりますから慰謝料を請求することができます。

この場合責任を負うべきは父親であり、特別な理由がない限り、子どもは浮気相手の慰謝料を請求できないとするのが裁判所の基本姿勢となっいます。

ただし、父親が子どもの会ったり、経済的な援助をしようとしているにもかかわらず、浮気相手が「前の

家族のことは忘れてほしい」などと言って、積極的に子どもに対する責任を果たせないようにさせた場合は、子どもの慰謝料請求が認められる可能性があります。

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