親権者と子の姓を同じにしたいときは

2014年05月9日

親権者と子の姓を同じにしたいときは

 

子の氏を変更して入籍届を提出します

 

[相談]
例10年間連れ添った夫と協議離婚をし、私は旧姓に戻りました。6歳の息子の親権者には私がなります。

小学校入学に合わせて姓を変えれば問題ないと思っていましたが、戸籍謄本には子供は夫の戸籍に入った

ままになっていました。

子供は親権者と同じ戸籍に勝手に入るものと思っていましたが、違いますか?

また、子供を私の籍に入れるにはどうしたらいいですか。



[回答]

離婚すると、婚姻の際、氏を変更した側が婚姻前の姓に戻ることになっています(復氏)。

復氏した場合、取り扱いとしては①婚姻前の籍に入る②新戸籍を編製、のどちらかとなりますが、

原則として①であり、婚姻前の籍がすでにない場合や新戸籍編製の届け出をした場合に限って②となります。

 

以上はあくまで当事者だけの取り扱いであって、子については変動はありません。親権者であるかどうかは戸籍の取り扱いとは無関係です。

また、一度復氏した場合でも離婚の日から3か月以内に婚氏続称届をすれば離婚前の姓を名乗ることができますので、この場合であれば表面上、こどもと同じ姓になりますが、戸籍上は婚氏続称の届をした人を

筆頭者とする新戸籍が編製されますので、子供の戸籍とは別になってしまいます。


離婚した場合、子供は自動的に夫の戸籍に残されます。ただし、妻が親権者の場合、家庭裁判所に「子の氏の変更許可の審判」の申し立てをすることで、子供の氏を妻の氏に変え、妻の戸籍にいれることができます。

親権者になると勝手に子供も自分の戸籍に入るように思いがちですが、実際にはこのような氏の変更許可の手続きが必要です。

この審判の申立ては、妻が、離婚後の妻の戸籍謄本と、離婚した夫の戸籍謄本を添付して家庭裁判所に提出します。裁判所の許可を得たらすぐに、役所に「入籍届」をしましょう。
一方で、妻が親権者になっていないときには、妻側からこの審判を申し立てることはできないため、監護者となって子供を自分の席にいれるような場合、親権者である夫からこの審判申立をしてもらいます(子供が15歳以上の場合は、子供が自分で申し立てをすることができますので、母が親権者でなくとも同じ戸籍に入ることが可能です)。

 

 

成人後に元の氏に戻すことが可能

以上のようにして母と同じ氏にあらためた子が未成年であったときには、成人してから1年以内(20歳である間)に市役所に届け出をすることで、元の氏に戻ることができます。

無料相談受付中 0120-13-7838

出張のご希望も承っております 対応エリア(大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・和歌山・関西近畿一円)