離婚による慰謝料はどの程度もらえるのか(結婚期間や夫の経済力によって額が決まる)
2014年05月9日
<13>離婚による慰謝料はどの程度もらえるのか(結婚期間や夫の経済力によって額が決まる)
[相談]
私は夫との間に15歳と10歳の2人の息子がいます。
夫とは結婚して今年で23年です。夫はこの10年間、何度も浮気を何度もしており、私も疲れてしまっています。
息子2人を私が育てる条件で夫と離婚したいと考えていますが、慰謝料はどのくらい請求できるのでしょうか。
[回答]
離婚の際に請求できる慰謝料の具体的な金額や算定方法については、法律上特に定めがあるわけではありません。実務の場では、結婚していた年数を一つの目安とした上で、離婚することになった経緯における
相手方の責任の程度、相手方の生活水準、経済力などを総合的に考慮して実際の慰謝料の額を決めています。
一般的には、婚姻期間が長いほど、離婚に伴う生活環境の変化による精神的な苦痛は大きいと考えられますから慰謝料の金額も高額になります。相手方の年収などの状況によっては、さらに金が高くなる場合や逆に低くなる場合もあるでしょう。
なお、夫には慰謝料とは別に子の養育費として、月々数万円から15万円程度の支払い義務が生じます。
今回の事情とは異なりますが、夫側の家庭や姑が夫婦関係にうるさく干渉してきたため、結婚生活が破綻
することもあります。
そのような場合、離婚に際して姑に対し慰謝料請求をすることはできるのでしょうか。
慰謝料請求が認められる不当な干渉といえるためには、客観的にみても限度を超えた干渉であることが必要です。姑が、主導的で積極的に介入して、夫婦関係を破壊させる方向に干渉したために、離婚するのが避けられない状況にあった場合には、例外的に認められます。
夫に対する慰謝料請求が基本です。姑に対する請求は、あくまで例外的である点は理解すべきです。
姑に対する慰謝料請求は、夫への請求よりも困難であると認識しておいてください。
姑との関係が離婚の原因の一部であったとしても、問題なのは姑よりも母(もしくは両親)と妻の関係を
まったく理解できない夫のほうだという場合もあります。したがって、離婚をすることになった場合、夫に対して慰謝料を請求することは可能でしょう。