離婚事由を証明するにはどうすれば?
2014年05月12日
離婚事由を証明するにはどうすれば?
・訴訟に勝つには
事実を証明する必要離婚訴訟においては、離婚に至った責任が相手側にあることを、確かな証拠をもって
主張する必要があります。では、証明するためにどのような証拠が必要なのでしょうか。
例えば、家庭を捨てて出て行ったという「悪意の遺棄」であれば、家庭に戻ってこないという事実で十分な証明になりますので、相手が借りているアパートまで調べなくても大丈夫でしょう。
また、家庭内暴力であれば、医師の診断書があれば傷の軽重に関わらずその事実を証明できたことになります。
そして、もっとも争われることが多い不貞行為の場合では、ラブホテルに入ったことが確認できていれば、かなり強固な証拠になるのですが、しかし、その証拠集めは、探偵事務所などに依頼して尾行調査したと
しても、実際には簡単に不貞の事実を突き止めることは難しいでしょう。
・法定離婚事由が必要
離婚訴訟を起こすには、民法で定められた法定離婚事由がなければ裁判は起こせません。法定離婚事由には次の5つがあります。
1.不貞行為(=ある程度継続的な男女間の肉体関係が必要です)
2.悪意の遺棄(=夫婦の一方が、同居・協力・扶助義務を尽くさないことが非難に値する場合)
3.3年以上生死不明(=最後の音信から3年が経過した時点から離婚原因として認められます)
4.強度の精神病で回復の見込みがない(=不知の精神病のこと)
5.婚姻を継続しがたい重大な自由(=上記4つの法定離婚自由がなくとも夫婦関係が修復不可能な程度にまで破綻し、婚姻を継続させることができないと判断される場合)
婚姻を継続しがたい重大な事由とは、上記1~4の事由にはあたらないが、夫婦生活が事実上破綻している場合です。夫婦間暴力(ドメスティック・バイオレンス)、信仰の相違等理由は様々です。
「婚の姻を継続しがたい重大な事由」の内容は広く、性格の不一致、暴力や暴言、信仰の違い等様々な場合が考えられます。
そうした様々な事情結果、愛情が冷めて、夫婦円満にやっていくことができなくなった場合には、
この離婚事由になります。「もう、夫婦間に愛情はなく訴訟でも相手を罵倒し合っているような場合には、
明らかに夫婦関係は破綻していているし、これ以上婚姻を継続させても無意味だ」と判断されるような事例では、「婚姻を継続しがたい重大な事由」にあたるとして、離婚を認める判断がなされます。
・夫婦生活が破たんしている基準とは何か?
離婚を認めるか否かの判断のときの「離婚した方が良いほど破綻しているかどうか」には客観的に明確な
基準があるわけではなく、現実には裁判官個人の裁量に委ねられています。
単に「夫婦生活が破たんしている」と主張しても、明確な法定離婚事由もないままで、裁判所が離婚を認めることはまずないでしょう。裁判所が「よく話し合って」とか「反省すべき点を反省し」などと離婚請求を棄却する判決を出したとしても、円満な夫婦生活を回復することは現実問題、難しいでしょう。
・婚姻を継続しがたい重大な事由とは?
1.重大な病気や障害
2.暴力や瀨暴力
3.怠惰な性格や多額の借金
4.親族戸との不和
5.性格の不一致や思いやりのなさ
6.常軌を逸した主教活動